
エフィカシーが上がらない人
「現状の外側のゴールを設定したけど、やっぱり自分には達成出来ないし無理ではないかと思ってしまう。エフィカシーってどうやったら高くなるんだろう」
こんな疑問にお答えします。
この記事を書いている筆者は、
・プロのコーチとして10年以上活動しています。
・企業経営者、医師、弁護士、一般社会人へのコーチングを多数実績があります。
・オリンピック選手などトップアスリートへコーチングも多数経験しています。
・中学高校・大学へのコーチング講義を定期的に実施しています。
・現在、マスターコーチとして認定コーチ養成講座を開催しています。
目次
① エフィカシーとは何か
エフィカシーとは、「ゴール達成における自分の能力の自己評価」のことです。
どんなに達成が困難に思えるゴールであっても、「自分は、ゴールを達成できる人間だ!」と自分で思うことです。
”自己評価”なので、他の人の評価は関係ありません。
誰が何を言おうと関係なく、「自分はゴール達成ができる!自分ならできる!」と思える人はエフィカシーが高い状態といえるでしょう。
② エフィカシーを上げないとゴールは達成できない
コーチングでは、まず「ゴール設定」をします。
ゴール設定をする際には、現状の外側に設定することがポイントの一つです。
ところが、現状の外側のゴールを設定しても、エフィカシーが高くないと結局現状に留まってしまいます。
現状維持のままでは自分を変える事も、未来を変える事もできません。
エフィカシーが高いと、現状の外側のゴールも次から次へ見つける事ができ、未来を思いきり変える事ができます。
③ エフィカシーを上げるにはどうしたらいいか
では、このエフィカシーをどうやって上げていけばいいのかをお話しします。
それは、「自分の中に眠っている能力はまだ発揮されていない」と理解することです。
その上で、「自分の中の眠った能力が引き出され、次から次へとゴールを達成していく」と自分の未来に対して確信を持てばいいのです。
「いや、頭では分かるけど、それができないんですよ。」
という相談もよく受けます。
そこで、特別にエフィカシーを高めるワーク、習慣を紹介したいと思います。
④ エフィカシーの上がる習慣を紹介(毎日10秒で出来る)
まず、質問です。「あなたは、自分の好きなところはありますか?」
エフィカシーが上がらないという方にこの質問をすると「なかなか自分を好きになれないんですよ」と答える場合が少なくありません。
そんな人にも効果があるワークです。
それは、『自分の好きなところを10個書き出してみましょう』というワークです。
是非この瞬間に、自分の好きなところを10個を考えて書き出してみて下さい。
・
・
・
ワークをやってみて、どうでしょうか?
10個見つからない方は、自分の評価を低く見積もりすぎです。過小評価をしているという事です。
10個以上サラサラと見つかった方は、もう20個、30個と見つけていける感じかもしれません。
そのくらいはあるのです。自分で自分を厳しめに評価する方もいるかもしれませんが、現状の外側のゴールを設定し、そこにチャレンジしていくとなると、ちょっと結果が出ても、「そんなに自分に満足できない」という状況に陥ります。
それでもどこかで、「よくやってるな」というのがないと、続かなかったりします。
まずは、自分への過小評価を変えていく必要があります。
■ 10秒で出来るエフィカシーが上がるワーク
自分自身への過小評価を変えていくためにやっていただきたいオススメのワークを紹介したいと思います。
とても重要ですが、非常にシンプルなワークです。くり返し何度も実践することで、思いきりエフィカシーが上がるきっかけになるワークだと思います。
それは「自分に対して感謝するワーク」です。
手順としては、以下の3つを日々繰り返すことです。
- 1日のリラックスタイムに、1日を思い返す
- 「自分はよくやっている」と自分に感謝をする
- 1日に1~2回このワークを繰り返す
具体的なやり方を紹介します。
1日のリラックスタイムに、1日を思い返す
1日の中でのリラックスタイム中に、例えばお風呂で湯船に浸かっている時などに「今日も1日色々な事があったな」と思い返してみましょう。
この時の注意ポイントとしては、ネガティブなことは思い出さない方がいいです。「こんな良いことがあったな」と良いことを探して振り返ってみて下さい。
2. 「自分はよくやっている」と自分に感謝をする
そうしていろいろと思い返す中で、「自分はよくやっているな」「自分、ありがとう」と自分に感謝するのです。
今日1日を振り返る中で、営業で色々な所を歩き回ってきたというのであれば、疲れている足をさすりながら「今日も1日ご苦労さま、ありがとう」と言ってみたり、
仕事がきつくて腰が痛かったり、目が疲れたというのであれば、腰に手を当てたり、目に手を当てたりして、「1日よく仕事してくれたね、ありがとう」と色々な体の部位に対して、心から感謝して語りかけるのです。
今日の活動を支えてくれた自分の、目、腰、足など、「今日は酷使してしまったかな」という所に、いたわりの気持ちを持ちながら感謝するのです。
自分自身に感謝するというシンプルなワークです。
3. 1日に1~2回このワークを繰り返す
この自分に感謝するというワークを1日に1~2回やってみることをおススメします。
夜にお風呂に入ったり、寝る前にやるのもいいですし、朝にやるのもいいでしょう。
朝であれば、例えば着替えの時に体をさすりながら、「今日は色々また仕事してくれるね」と手や足、腰、顔を触ったり、目を覆いながら、「いつもありがとう」と言いながら出て行きます。
朝の時間にこのワークをやるのであれば、自己充足的予言といいますが、「今日1日いい事があるぞ」と自分に話しかけ、セルフトークすると、本当にいい事にロックオンして、その1日いい事ばかりが起きたり、良いことが認識に上がるようになります。
「自分にとってよくない事がスコトーマに隠れる」という事でもありますが、良いことにロックオンするように自分に働きかけます。
こういったワークを続けると、自分に対するケアが出来るようになります。自分に優しくなれるし、自分を褒められる人に代わっていけるでしょう。
そして、自分のいい所を見つけられる人は、当然ながら人のいい所も見つけられるのです。
逆に言うと、「他人を褒めましょう」「他人のいい所を見つけましょう」と言っても、自分自身の事を全然評価できていない人や、「あそこもダメ」「これもだめ」と思う人は、人のいい所も見つけられません。
「他人のいい所を見つけて感謝の気持ちを述べましょう」
「ありがとうを1日10回以上言いましょう」
というワークもおすすめのワークとしてセミナーや講座などでも紹介しており、「いい結果が出てます」という連絡も頂いています。
ただ、こういったワークがマインドを変えていくのにとてもいいワークではあるのですが、それにプラスして、自分に対して少なくとも1日1回、もしくは朝と晩の2回、自分に対して「ありがとう」と感謝の気持ちで、本当に、声をかけてあげてください。
これは実際にコーチングの講座の中で紹介しているワークです。自分自身もやってきています。
「特に体がきついな」と思っていた頃は、本当に頻繁にやっていました。今は無意識でやっています。
体調を崩すわけではありませんが、例えば自分は季節の変わり目だと、喉をやられてしまう事も多いので、喉に対して、「いつもありがとう」と語りかけるようにしています。
これを実際に、コーチングの講義やセミナーの中で紹介してやってもらうと、「早速効果ありました!」という方が結構いました。
そこでこんな報告を受けた事があります。
やってみて初めて自分自身に感謝したり、自分を本当にいたわる事ができ、自分に対して「ありがとう」と言った瞬間に、涙が出てきたそうです。
やはりそれまでに苦労してきた事など感じたのでしょうか。自分で自分に対して思っているのですが、「自分に対して誰もいたわってくれる人もいない」という寂しさもあったのかもしれません。
それを、厳しめに「もっともっといくぞ」と言って、自分自身に発破をかけていたのかもしれません。
そこをゆるめて、「自分よくやってるな」「自分ありがとう」と言った瞬間に涙がボロボロと出てきたという話です。
これは自分の中ではかなり嬉しくて、「ああ、よかったな」と思いました。その方は随分昔のクライアントですが、その方はどんどん変わってきています。
何かこだわりがあったり、自分の中の「こうでなきゃいけない」という、自分自身を縛り付けているものがあると思いますが、それをゆるめて、自分自身が自分に対して、「自分良いところあるぞ」と認めて、そして自己評価を高めていくのです。
こういったことを続けることで、本質的なエフィカシーの高い状態に持っていきます。これがベースになる所なのです。
「自分に対していい所が見つからない」
「自分の好きな所があまりありません」
というレベルであれば、こういうワークをやって、自分の中に土台を作る事が重要です。
自分の生活の中でも取り入れてみることで、「これをやったら本当に体感が変わったぞ」という事がきっと起きてくると思います。実際に起きている方も多いと思いますし、そういう連絡も頂いています。
ぜひうまく活用して頂ければと思います。
今日、この記事を読んだ上で、寝るまでの間にやってみて頂きたいワークです。できれば継続的にやってみてください。
そうする事によって、周りに対する感覚も変わってくると思うので、自分の変化にフォーカスしてみるといいと思います。
これはとても大切な話なので、ぜひ実践して頂ける事を願っています。
今日は以上です。ありがとうございました。