
コーチングを学び始めたばかりの人
「自分は大した能力もないし、周りからの評価もそんなに高くない。コーチングを学んだとしても大きく変われるかわからない。本当にこんな自分が変われるのだろうか。」
こんな疑問を持っていませんか。
この記事では、ブリーフシステムの具体的な書き換え方について紹介します。
我々の能力はスコトーマ(心理的盲点)に隠れてしまい、見えなくなっています。その自分の中に眠っている能力を引き出す方法について解説をしていきます。
本記事を動画で見たい場合はこちらをチェックしてみて下さい⬇️
目次
①スコトーマの概念について

我々は、自分自身が重要だと思った情報だけが脳に届くようにできています。
重要な部分にロックオンすると、そのロックオンした情報だけが脳に届き、それ以外のロックアウトされた情報は脳に届かず認識できなくなってしまうのです。
この「ロックアウトされて認識できない領域」をスコトーマ(心理的盲点)と言います。
スコトーマは元々は眼科の用語で「盲点」を意味するものです。
盲点は視神経が集まって束になっているところにあり、そこでは光を感じる細胞がないため、この部分に集まった光は信号として脳まで届きません。そのため、脳では「見えない」と判断されるのです。
この盲点のことをギリシャ語で「スコトーマ」と言います。
そして、心理学的にも我々は、重要な情報にロックオンするとそれ以外のものが認識できなくなる心理的盲点がある、という事で、ルー・タイス氏は「スコトーマ」という言葉を使うようになりました。
ここで言う「スコトーマ」とは「心理的盲点」という意味で使っていることを確認しておいてください。
②あなたの能力はスコトーマに隠れている

前回の話(下記のリンク)にも繋がってくる所ですが、ブリーフシステムの中で、我々は自分自身の事を「自分はこのレベル」と自分自身に制限をかけています。
無意識で「鎖で縛られた状態」を自ら作っているのです。
※詳細は下記の記事をご覧ください。
それは外していくためには、今この瞬間にはまだ認識できてない「スコトーマに隠れた能力」を引き出す事が重要です。
我々は本来、天才的な能力を持って生まれて来ています。
色々な領域でそれを開花できるのですが、全部抑え込んでしまっている可能性があります。
もちろん天才性を発揮して大活躍している人は世の中にたくさんいます。そういう環境に身を置くと、天才性を発揮できる、開花できるような状況を作り出す事はできるのです。
多くの場合は学校教育の弊害かと思いますが、学校のテストで点数をつけられて、クラスで真ん中ぐらいだったら真ん中ぐらいの進路・大学を選び、そして真ん中ぐらいの成績をとり、社会に出ても「だいたい中くらいのレベルの人生を歩んでいくんだろうな」と思い込まされているわけです。
それは外していくためにも、
・自分の中は天才的な眠った能力がある
・それを現時点では認識できてないだけ(スコトーマに隠れている)
という事を、今一度再確認してみてください。
③ 眠った能力の引き出し方

では、どうやって眠った能力を引き出すか。
これは結論から言うと「Want toの力で引き出す」ことです。
徹底的にやりたい事を見つけて、やりたいことやり続ける、という事です。
誰が止めてもやり続けるというWant toの力により、脳(マインド)の中のクリエイティビティがどんどん発揮されて
能力が引き出されるという事が起きてきます。
ここでのポイントは「深堀り」です。
抽象度の高い視点を取りつつ、徹底的にやりたいことを深堀りしていくことです。
やりたいことを深掘りすることがクリエイティビティを発揮する
「やりたいことやれば天才的な能力が発揮されるの?」
「子供がゲームに没頭してても、そんなに能力が発揮されていると思えない」
そんな反論が出てくるかもしれません。
例えば、徹底的にそのゲームをやり続けるとします。
やり込むうちにゲームの全体のストーリー展開を理解したり、ロールプレイングゲームであれば、この展開の中ではこうすればいいというような攻略法がどんどん分かっていき、段々とプレイが上手くなっていくでしょう。
やり続ける事によって、そのゲームの面白みも自分で判断できる様になってくるし、
この部分は面白いけど、こっちはもう少し工夫できるんじゃないかなという気づきも生まれて、新たな視点が取り込まれてきたりします。
こういった形でゲームに没頭していく、徹底的にゲームをやり続ける中で、抽象度の高い視点から見た時に「例えば自分がゲームの開発者であればどんなゲームを作るだろう」という考えも生まれてくるかもしれません。
例えばその視点で好きなゲームをやり続けることで「ゲームの開発者になる」という道が切り開かれることもあるでしょう。
開発者にならなかったとしても、単純にゲームがどんどん上手くなって行く中で、オンラインゲームの世界でランク上位のプレイヤーになったり、その上でネット上で情報発信をすることで多くの人が喜んでくれるというようなこともあり得るわけです。
徹底的にやり続け、深掘りをする事によって、知識やノウハウが自分の中にどんどんゲシュタルトとして統合されていきます。そうしていくうちに、その考え方やノウハウをまとめて人に伝えると、それが価値のあるものに変わっていったりします。
そういった瞬間に、実はその道が切り開かれたりという事が起きてくるわけです。
皆さんのWant toの領域がどこにあるかにより、深掘りする感覚はそれぞれだと思うので、応用をきかせて考えて頂きたいです。
Want toでやり続ける、そのポイントとして深堀りするという一例でゲームの話をしましたが、
もちろんこれはゲームだけに限りません。
別な領域でも徹底的に深堀する、そこまでやっている人はなかなかいないよねというレベルまで突き詰めていくと「価値を生み出す事ができる」という話です。
このように、とにかくやりたい事を徹底的にやり続ける、誰が止めてもやり続けるというまで深掘りをしていくことで、徹底的にクリエイティビティが高まり能力が引き出されるのです。
まずそれをぜひやってみて頂きたいなと思います。
want toを引き出すワークを紹介
今回はとにかく自分の中にあるWant toの感覚に向き合っていくためにやって頂きたいワークを紹介します。
それは、
「人生においてやってみたいこと、やりたいことを100個書き出す」
というワークです。
実際に書き出してみてください。
書き出したものは誰にも見せる必要はありません。
逆に誰にも見せない方がいいです。
実は自分自身もコーチングに出会う前にこのワークをやった事があります。
コーチングをルー・タイス氏と苫米地博士から直接学ぶ事により「やりたい事100個リスト」は、そのままゴールとして全部見直ししました。
コーチングの理論でゴール設定をする事により、その100個のやりたいことリストの内容を次から次へと達成して行った経験があります。
「ゴール」と言うと色々気をつけなないといけない点がありますが、
それはまた別の記事で詳しくお伝えします。
このワークを通して、自分のやりたいことは何なのか、自分の内面に向き合うとこでwant toに向き合ってみて下さい。
④ 自分のWant toに徹底的に向き合う

「やりたいことって何だろう?」
そんなことを自分に対して問いかける瞬間すらないような社会になっていると思います。
特に大人になって社会人になると「やりたい事」ではなく、逆に「やらねばならぬこと」や「仕事だからやらなきゃ」というような義務感とHave toの中に身を置く感覚でいる方が多いのではないでしょうか。
実は自分自身もコーチングを学ぶ以前は、Have toだらけと言ってもいい感覚にありました。仕事自体は嫌いではありませんでしたが、Have toなことばかりやっていました。
でも、それが当たり前だと思っていました。それが大人ということだし、給料は我慢料だと本気で思っていました。
と本音と思っていたのです
実際、そういう事を言っている著名な方もたくさんいたし、「Have toがあるのは当たり前」「Have toで我慢するから給料をもらえる」と本気で思っていて、それに対して疑いの余地もなかったのです。
ところが、苫米地英人博士とルー・タイスに出会い、話を聞くと
・24時間365日Want toに決まっている
・Want toであるからこそ本来のパフォーマンスを発揮できる
・24時間365日Want toというのはすごく重要
・Have toなんか一個もなくていい
・自分の能力を引き出すためにとにかくWant toのことをずっとやり続ける
という事を言うわけです。
それを聞き、「わかりました」と答えたものの、振り返ってみたらHave toの事ばっかりやっている自分に気付きました。しばらく「100%Want toにする」には、なかなか切り替える事ができませんでした。
あるタイミングで100%Want toにしたのですが、根っこにある疑いようもない「大人はHave toがあって当然で、それが普通。それの何が悪い?」というブリーフシステム(自分の中の信念)が、ドカンとあぐらをかいている状態だったのです。
・何が悪いの、それが普通でしょ
それを、「理屈で、理論として分かった上で、変えていく」という事はかなり時間がかかったかもしれません。初めてルーと苫米地博士のダブル講演会を聞いてから、恐らく1年以上かかっています。それくらい自分の中には、手強い「Have toマインド」がありました。
今はもちろん100%Want to でやっています。その「Want to である」ということはとても重要です。
このコーチング理論を「学んで理屈を知っているだけ」「理論を知っているだけ」という状態のままにするのではなく、実際に「Want to 100%をやる」という事が重要です。
そのためには、
「そもそも自分にとって、何がWant to 100%なのか。それを知らないといけない」
わけです。
それをぜひこの
「人生においてやってみたいこと、やりたいことを100個書き出す」
というワークでやって頂きたいのです。やりたい事を100個考えてみて頂きたいと思います。
「人生において」というと少し重たく感じるかもしれませんが、皆さんの中に年齢・性別・関係なくまだまだ時間はたっぷりあります。
そして、時間はたっぷりありますが、実は”有限”である事も確かです。我々は必ず生命体としては最後はなくなっていくわけです。
そういう意味で、有限な生命時間の中で「人生の中で何をやってみたいのか」という事を自分に問いかけてみて頂きたいです。
自分もまだ行ってない所で「行きたい所」がたくさんあるのですが、そういうことも入れてもいいのです。あとは「食べたいもの」もあるかもしれません。
「抽象度低いんですけど・・・」というのでもいいのです。
とにかく自分の煩悩に向き合う、Want to って何だろうという事に向き合って見て下さい。
その上で次回、
・ゴール設定としてどのように自分に語りかけをするか
・ゴール設定としてWant to の中からどのような形で抜き出していくか
という事をやりますので、
まずは「Want to の感覚」を作って頂きたいと思います。
「人生において100個のやりたい事を書き出してみる」
もちろん、やりたいことが100個見つかった方は、200個を目指して頂いても良いですが、まずは100個考えてみる事から始めて見て下さい。
・行きたい所に行ってみる
・食べたいもの食べてみる
・会いたい人に会いに行く
・やりたいことやってみる
・経験したい事、やってみたい事をやってみる
「こんな抽象度が低いことでも良いの…?」と思わずに、やりたいと思った事をどんどん書いてみて下さい。
このワークを通して、自分が一体何に興味があるのかというのを、自分の中で問いかけてみて下さい。自分の中にいる本音に向き合ってみて頂きたいのです。
このやりたいことリストは人に見せる必要は全くありませんし、逆に人には見せない方がいいです。
「リストは人に絶対見せない」という感覚で自分に向き合って、遠慮なくどんどん書いてみて頂きたいと思います。
ブリーフシステムを書き換えていくためには、まずは自分自身にしっかりと向き合うこと、そしてWant toの感覚で自分の能力を引き出すきっかけを作る必要があるのです。
これが今回の記事の目的です。
⑤ セルフイメージを変えて高いパフォーマンスを発揮する

今のあなたがもっているセルフイメージは、「他人から見られている自分自身のイメージ」に合わせたものが、「自分のセルフイメージ」になっている可能性が非常に高いです。あなたは、「周りの人から見た自分のイメージ」通りに生活していると思ってください。
そして、それがまさに固定化された洗脳、見えない鎖となってあなたを縛っているわけです。それを解放していく必要があります。
そのためにも、いったん他者の目線はイメージの中から除いて頂きたいのです。これは無意識に張り付いているものなので、「なかなかできません」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひそこはチャレンジして頂きたいです。
そして「眠っていた能力を引き出した自分」の姿は、自分自身も認識できていない、スコトーマに隠れた自分の姿です。そして、その姿は周りの人も認識できていません。それを引き出す事によって、周りの人がびっくりしてしまうという事も、今後起きてくるわけです。
「自分自身の能力が開花した時に出てくる姿」というのは、周りの人も認識できていません。
という事は、自分を知っている周りの人の中にある「自分のイメージ」もスコトーマに隠れているわけです。
なので、あなたが能力を開花させていくと、周囲からは引き戻す力が働いて、「そんな君は、自分が知っている君ではない。元いた所に戻っておいで。」という引き下げが起き、ドリームキラー化してくるのです。
ドリームキラー化してしまうというのは、こいったカラクリなのです。
・自分の中にある「自分が大活躍したイメージ」はスコトーマに隠れて見えない。
・能力はたっぷりあるけれど「開花できない」のはスコトーマに隠れているだけ。
そして他者から見ても、
「大活躍し色々な所で能力発揮している自分」はスコトーマに隠れて、周りの人も認識できない。
このスコトーマを外していく作業なのです。
また別の記事で、ゴール設定や、エフィカシーを高める様々なワークを紹介していこうと思いますが、
まずは、
・自分の中に眠った能力はたっぷりある
・天才的な能力はたっぷりある
という事を確信した上で、それをどうやって引き出すか。引き出すための第一ステップとして、まずは、
・自分のWant toって何だろう?
・何がやりたいんだろう?
このような所に向き合ってみて頂きたいと思います。
そうする事により、
こういった変化が起きてくるという事です。
パフォーマンスはコンフォートゾーンが決め、そしてコンフォートゾーンを決めるのはセルフイメージなのです。
そのセルフイメージに制限をかけているのが、実は「ブリーフシステム」です。なので、このブリーフシステムを変えていくために、Want toの根っこの部分から見直してみましょう。
是非、紹介したワークを実践し、ブリーフシステムを変えていくための一歩を踏み出してみて下さい。
次回は、このやりたいことリストを元に「人生を変えるゴール設定の秘訣」についてお話しします。
是非、合わせてチェックしてみて下さい。